ホーム

ライヴ

ライヴレポ

クールラニングス

へいへい通信社

しまねこ

編集後記

掲示板

最新へ
ウツボ1〜5 
ウツボ6〜10

ウツボ16〜25

26~45話

46~61話

めづまり文子のウツボ談議 1112131415


めづまり文子の
”ウツボ談議”
第15話  2001.11.3

2ヶ月前、今日から毎週原稿を書きます。と言ったくせに
ぜんぜん書きませんでした。というわけで自分に罰を与えるべく
1ヶ月毎日書くことにしました。
えーーー!嘘−!毎週が無理なのに毎日なんて!!!
うそじゃー無ーい。甘えた心に喝!
というわけで新企画「めづまり文子の懺悔日記」スタート!
30日間がんばるけんね〜。
 

 10月27日 土曜日(1日目)

今日は多忙じゃった。
1、『忘れられぬ人々』主演青木富夫さん78歳の舞台挨拶に行く。
子役時代には突貫小僧の芸名でも知られる爪の先まで役者のじいちゃん。
3人の78歳のじいさんが主演のこの映画について
「これは青春映画です」と語る。私は話を聞きながら啜り泣き。
この映画は、忘れられぬ程面妖でハードな映画です。
予告やテレビやポスターで貴方がこの映画に抱いたイメージは
多分間違ってます。みてみんしゃい。
2、永瀬&浅野共演、石井ソウゴ(漢字が見つからんかった)監督の
話題作『ELECTRIC DRAGON 80000V』をみる。ねぶたいんじゃい。
『忘れられぬ人々』の方が絶対、走っとる。
3、オールナイトで鈴木清順特集5本立てを見る。
リポビタンDとばりばりすっきり目薬をがんがん体に注入し
完走!どの映画も楽しかったので気分良く朝ビール飲んで寝る。


 10月28日 日曜日(2日目)

家の飼い猫うす&ちびが嫌いな鯵(あじ)の夕食に抗議の暴動。
すかさず好物のチーズを与え鎮圧後、気を取り直して
『日本侠客伝 血斗神田祭り』のビデオを見る。
マキノ雅広は尊敬する監督。高倉健、鶴田浩二、藤純子の禁欲ぶりは
過剰すぎてめちゃめちゃフェティッシュ!


10月29日 月曜日(3日目)

やっとこの夏(!)の超ヒット作『千と千尋の神隠し』を見る。(おそー)
会社内でもダントツの遅さである。こんな私が「あたし映画が大好き26歳
英会話教師です。英語は映画で覚えました。うぷ」等とのたまっても
誰も信じないのである。


 10月30日 火曜日(4日目)

三日坊主とはよく言ったもので、もう日記を書くことに飽きて来た。
もともと下の歯を磨いてる間に飽きちゃって上の歯を磨かないような
飽きっぽい性格の私。挫折は近いです。
今日は仕事が早く終わったので『陰陽師』を見に行きその後
フン賊(芝居集団、私はこの集団で芝居をしている)のミーティングに
行ったら大槻治(フン賊の頭脳)が松茸御飯!もう1度言う
松松茸茸御飯!を作って来てくれた!
「今日来ないなんて葉桜由良之助(フン賊の心臓)可哀想だねえ」と
二人は誠意を見せながらおいしく頂いた。ラッキーさん!
その後『刺青一代』を見に行く。この映画のラスト15分は本当に凄い。
このラストを見るためにこの映画を何度も見ちゃうのよねえ。
15分の中の1秒1秒が流れるのが惜しい。1秒ごとに1秒もどって
今一度そこが見たい!と思う程ぎっしり凄い。
あーーーこんな凄いなんてほんと切ない!でビール。


 10月31日 水曜日(5日目)

きょう見た『GO』は、いい映画やった。
この映画や『ターン』とかは沢山の人に見てもらいたい映画ですね。


 11月1日 木曜日(6日目)

かつて私にも日記をつけていた時期がある。
一番激しく書いていたのはボンクラ女子大生の頃で、
その日食べた物を記録した「ご飯日記」。
食べたケーキを克明に記録した「お菓子手帳」。
その日会った可愛い女の子を記録した「今日のホームラン」
(何故かこんなタイトル)。
本通りアンデルセンのパンの全種類制覇を目標としたパン食日記
「アンデルのパン」。その他も映画日記、読書日記、雑誌の切り抜きで
作ったファッション日記と実に様々な日記(記録?)をつけていた。
しかも読書日記以外は全部イラスト入りでさらに色鉛筆で着色まで
していた。我ながらなんというエネルギー!
若きおいらの有り余る食欲、物欲、性欲、あらゆる欲がこんな形で
発露してたんだねえ。おそろしや。
でも一番激しかったのは食欲だな。オシャレして彼氏作って!な
憧れの大学ライフを送るため高3の時8キロ痩せたのに、彼氏が
できる前にケーキやパンを食べ過ぎて10キロ戻してしまった、
愚かだ。愚かすぎる。それでもせっせと食べ物日記を書いてた
私がなんだか愛しいような悲しいような。


 11月2日 金曜日(7日目)

昨日お好み焼きを食べたら、ただの肉玉そばを頼んだのに
大嫌いなねぎがかけてあって、も〜倒れそう〜。
もったいないけえ食べたけど青々したねぎをしゃきいしゃきいと
噛む度に生気を奪われて食べ終わる頃にはもうふらふらに
なったわいねえ。その後レイトショーで清順の『らぶれたあ』と
『素ッ裸の年令』を見てもビデオ『007ロシアより愛をこめて』
セクシーボンドを見てもふらふらのままじゃったわいねえ。
今日はフン賊の倉庫の引っ越しじゃいうんに
げにおそろしきは、ねぎ!じゃわいねえ。は〜。


文責 めづまり文子
このページのトップへ


めづまり文子の”ウツボ談議”第14話  2001.10.29

     今週の映画


10月最終週のお題
「鈴木清順監督特集」(サロンシネマレイトショー上映中)
ただ1本の映画を見るために
学校をさぼり、仕事を休み、法事を病欠し、友を裏切り
子供に嘘をつき、女房を質に入れる。
そんな鬼のような映画ファンに成り果てるまでには、何度かの
ターニングポイントがあるもんである。
「この映画にさえ出会わなければこんな人でなしにならずに済んだのに」
清順の映画はそんなターニングポイントに待ちかまえ
良識ある市民を暗闇の世界にひきずりこむ悪徳スカウトのような
映画である。
出会ってしまったら最後、
陽のあたるオープンカフェで優しい恋人ふくやままさはるとインテリア
や犬っころやシャンプーの話をしながらバニラやらシナモンやら
はちみつやらの入ったエスプレッソなんやらをすすったり
笑ったり怒ったり泣いたり拗ねたりつねったり叩いたりする
日曜の昼下がりを鼻水が出る程うらやみながらも
わけのわからん匂いの染み付いた映画館の暗闇の中
前の方の席で同じ匂いのする観客と乾いた眼球に目薬を流し込みながら
朝から晩までスクリーンにかじり付く日々を送ることになるのである。
でもそれでいいのだ。
日のあたる世界よりあたしが見つめる暗闇の中の光の方が美しい。
そう清順の映画、そしてターニングポイントに存在する数々の
美しい映画たちは教えてくれるから。
10年位前初めて清順の「ツィゴイネルワイゼン」「けんかえれじい」
「東京流れ者」「刺青一代」を見た時、映画ってこんなに面白いかと
奇妙かとかっこいいかと美しいかと興奮して脈が速くなって
いてもたってもいられませんでした。
それまで私が面白い素晴らしいと思っていたものをそれは
はるかに広く深く凄まじく凌駕したものだったです。
世界のはしっこは、どこにあるんだろう。
そんな冒険家のような気持ちでいつも私はスクリーンの前に座ります。
感覚や思考の限界はどこにあるんだろう。こんなに恐く楽しく
素敵なのはなぜなんだろう。水野晴男じゃないけども映画ってのは
ほんとに素晴らしいものです。
世の中の6割の映画はつまんなく3割5分の映画はまあまあ楽しい。
そして今日話したのは残りの5分の映画の話です。
ターニングポイントに存在する映画は人を狂わす。
そして本物の素晴らしい映画です。

文責 めづまり文子
このページのトップへ

めづまり文子の”ウツボ談議”第13話  2001.10.1

今週の映画 10月第1週のお題


『ウオーター・ボーイズ』(宝塚劇場 上映中)
「男子高校生がシンクロする映画」
その内容を聞いて この映画、絶対見る!と決めた。
男子高校生のシンクロナイズドスイミング、
なんと力強い心引き付ける内容だろうか!
もし私がコントを創作中だったとして「男子高校生のシンクロ」
というネタをピーーンと思い付いたとしたら、その次点で
「よよよーーしゃ、このネタ、ぜっっったいいける〜」と吠える。
そんないけてるネタ。
企画の段階ですでに大勢のお客様の心をキャッチすることを
約束された、勝ち組のネタ。
面白くないわけがななな〜いじゃあ〜りませんか!
当然私は期待にムンムン胸膨らませボンボンはずむ足取りで
初日の初回を見にいったわけです。
劇場には朝っぱらから私と志を同じくする有象無象いえ老若男女が
多数集い様々な期待にムンムン胸膨らませ今や遅しと開演を待ちわびて
います。興奮のあまり奇声をあげる女子もいたりして、
いやがうえにも高まる期待、そしてついに10時10分。
キンコンカンコーン。(宝塚4の開演音、学校と同じ)
いよいよ世紀のシンクロショーの開演です!
・・・それから予告編+1時間31分後
上映が終わり場内が明るくなり始めた時、
かーーーっこいいーーーーーーー、後部座席の女子からの
大きな桃色吐息が私の後頭部の髪を揺らしました。
私もかっこよさのあまり涙がボウボウ流れて止まりません。
ブラボー、ブラボー、ウオーター・ボーイズ!
競技シンクロ選手のようにうまくはないけど彼らのシンクロはお客に
キャーといってもらうことを意識した為、見事なショーになっている
じゃああ〜りませんか。
いや魅せます、魅せてもらいました!
「魅せられて 男子シンクロ みずしぶき」
一句読んじゃいそうです。ぴゅう。
人妻若尾文子と突然の恋に落ちて身を滅ぼしたい。
役所広司とダンスがしたい。
むっつり右門になって難事件を鮮やかな推理のもと見事解決。
太古の昔から映画は私達の不埒な願いを叶えてくれる心優しき友でした。
ぜい肉の付いてない小麦色のしなやかな姿体の男子高校生が
ビキニパンツで私達の為にシンクロしてくれたら・・・。
そんなささやかな?でも現実には多分かなわない不埒な願いを
この映画もちゃんと叶えてくれます。
難を言えばシンクロショーに辿り着くまでが微妙に面白いような
面白くないようなユル〜イ感じ。
これが男子高校生のリアルなんかねえ〜と思いつつ、
これが御不満な方には、同じ矢口史靖(やぐちしのぶ)監督の
女の子が主人公の映画『ひみつの花園』『裸足のピクニック』
をお勧めします。特に『ひみつの花園』は抜群に面白い。
この監督の女の子のキャラクター造型の独自さと強烈さは凄い。
『ウオーター・・・』の男子が黒蜜トコロテンだとすると
女子キャラは人間サバイバルナイフみたいにきれてます。
『ウオーター・・・』でも女の子が自販機にとび蹴りするシーンと
女のガキンチョが悪態つくシーンにその片鱗が漂ってましたね。
機会が有れば見て下さいませ。


文責 めづまり文子
このページのトップへ

めづまり文子の”ウツボ談議”第12話  2001.9.19

クール・ランニングス&ウパシクマのライブに
くっついて小倉に行きましたー。
かっくいーくってめちゃ面白いタンゴのライブにいって
素敵なお宅(かわゆい猫もいた)に泊めていただいて
エー感じのケイト・ミュージックというお店で
エー感じの老若男女とエー感じで
クール・ランニングス&ウパシクマのライブを楽しみました。
おいしい貝汁、おいしいカレー、おいしいシュークリーム
おいしいカプチーノ、おいしいもんいっぱい食べて
三度のめしより食べることの好きな私はとてもおいしかったです。
おいしいものは素晴らしいと思います。
おいしくって感謝しました。
というわけで今週は日本映画どうしようと思いつつ
月曜日に横川シネマ!!で「路地へ 中上健次の残したフィルム」
サエキンMお勧めの「式日」をみたので感想だけ書きます。
「路地へ」私が生きた時間の中で身体の様々な部分に蓄積された記憶
石の、道の、草の、人の、声の、土の、光の、色の、記憶が
アーと蘇り、その記憶は素晴らしくて、
私が生きてしまった生のとてつもない大きさに、
毎日愚かでしかない私はとても背負ってはいられないと
途方にくれた。そんなカンジです。
「式日」は身につまされました。とーっても。
どうして身につまされたかはナイショです。
セガール娘 面白い顔 ガメラ まがたま な藤谷文子の認識は
「やるの〜やるの〜おんし」に変化しました。
ではまた来週!!!

文責 めづまり文子
このページのトップへ


めづまり文子の
”ウツボ談議”第11話  2001.9.9

     

       『今週の映画』


9月第2週のお題「RUSH!」(上映中横川シネマ!!〜12日まで)
見終わった後、人に喋りたくなるネタ満載。
「よくぞここまでやりました」な凝りまくったストーリー展開。
偶然の女神の思惑か、
大金を巡りめぐって様々な人の事情と運命が
望むと望まざるにかかわらず
付いたり離れたりすべったり転んだり恋したり。
全編、謎かけと謎解き、どんでんがえしの応酬。
主人公はけたたましく入れ代わり、豪華出演陣は皆主役状態。
おまけに時間軸も右往左往。
で結局どーなの???まっいいか。な映画
ちょっと退屈な場面もあるけれど
この難しい話をちゃんと楽しめる映画にした脚本の井土紀州と
監督、脚本の瀬々敬久にがんばったで賞をあげたいです。
それぞれ楽しそうにいい味だしてる出演陣の中でも一番素敵だった
ハニホ−・ヘニハ−(CM「アスパラドリンク」で一本いっとく?って
いう水色タイツのマッチョの人!)にも
がんばったで賞をあげたいです。
欲をいえば短い。(1時間40分だけど)
後1時間30分程さらに練りに練り知恵を絞った構成とネタで
観客を混乱させまくって目からうろこ、唸るような結末で
落としてくれたら・・・。
成功すれば大傑作。しくじれば映画秘宝としてマニアに珍重されたのに。

今週のおまけ  さらに私的に楽しんだこと
        1、瀬々監督印
         「こりゃあいったいどこじゃい?」な景色。
        2、麻生久美子
          逆あがり3連発。
          柳葉敏郎との「風立ちぬ」デュエット。
        3、哀川翔のドリーム
        4、同時上映の映画「降霊」
          一人、部屋で眠れない恐さ。絶対、出る。

          
めづまり文子の”ウツボ談議”第  おわり


文責 めづまり文子
 
過去のウツボ談議へ
第1〜5話  第6〜10話  最新へ このページのトップへ

ホーム

ライヴ

ライヴレポ

クールラニングス

へいへい通信社

しまねこ

編集後記

掲示板